カヌレについて

4周年の特典にもなっていて、最近ジワジワ人気になっている“カヌレ”のお話を書こうと思います。

カヌレとは外側はカリッとしていて(うちのはガリッですかね)中はしっとりもっちりな対照的な食感を楽しめるお菓子です。そして、生地にはラム酒が効いていて、表面は焦げ臭がするくらいしっかりと焼き上げています。その2種類の食感とラム酒、焦げた苦味がカヌレの魅力です。ただ、日本はフランスと違い、夏場は湿度が高く、朝焼いたものが夕方にはしんなりなってしまうことも多々あります。本当はやはり焼きたてが一番おいしいですが、しんなりしてしまった場合はオーブントースターで10分ほど焼いて少し冷ましてから、冷蔵庫または、冷凍庫で周りを少し冷ましてから召し上がっていただくとカリッと感が少し戻ると思います。急速に冷やして、周りがかたいうちになるべく早めに食べるのがオススメです。焼き直しの場合冷やすのが大事です。カリッと感が少し戻ると思います。

起源は諸説ありますが、フランスボルドー地方で修道院の尼僧姉妹が、ワインの製造でオリを取り除くために卵白を使用していたため、余った卵黄を使い棒状に作ったお菓子が始まりだと言われています。ボルドー地方はイギリスと関係が深く、マフィンやプディングをベースに作ったと言われています。

それを菓子職人が現在のような形にしたという説が有力なのでしょうか。現在も伝統的なカヌレを残すため、組合が作られたりしています。

最近はパン屋さんなどで売られていたりしますが、結構しんなりとしていまして、本来正しいはずのうちの硬いカヌレが硬いというクレーム?を受けたこともあります。あと、焦げた苦味も特徴なのに、このお菓子は焦げていると・・。そこが美味しいところなんですって伝えたいです。

当店ではカヌレの通販も取り扱っています。ぜひ一度お試し下さい。
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カヌレはクレープのようなアパレイユ(生地)を作り、一晩以上休ませてから型に流して焼きます。型には蜜蝋というハチの巣から採れる蝋を塗ってからアパレイユを流しますが、当店は蜜蝋を使用していません。理由は蜜蝋の味が邪魔だと思っているのと、昔、熱々の蜜蝋を腕に被ったことがあり・・トラウマなんです(笑)

型に流したら、180℃くらいのオーブンで焼いていきます。上に浮いた黒いものはブールノワゼット(焦がしバター)とバニラビーンズです。

30分くらい経った頃でしょうか。周りが少し固まってきました。

60分くらいです。周りがだいぶ茶色くなりました。うちはもう少し焼きます。その方がガリッとして焦げ味も加わるからです。

プラス20分~ですね。その日により焼き時間は違います。状態を見て時間を調整します。周りが綺麗に黒っぽくなりました。すぐに型から外して冷まします。ここまで焼くのがうちのカヌレです。

冷ましたら店頭に並べます。当店は前日に焼いたりせず、朝から焼くのですが、他にも焼くものがいっぱいあり、オーブンに入れるものが順番待ちな状況なので、カヌレの焼き上がりは通常12:00くらいになります。午前中ご利用の場合は、前日までにご予約頂ければ、カヌレの順番を優先して焼き、お時間に間に合わせますので、ご連絡下さい。

これが、当店のカヌレです。